"All 0f Me" という曲を好きだという人がかなりいるなと以前から感じていましたし、数あるスタンダード曲の中でも多くのミュージシャンにとりあげられ愛されてきた優れた楽曲の一つであると思われます。
この欄では曲のいわれや詳細については触れませんが、「この曲のベスト・テイクは何だろうか?」という話しをしたいと思います。
レスター・ヤング~テディ・ウィルソン 'PRES and TEDDY' もあり、ビル・パーキンス 'JUST FRIENDS' やスコット・ハミルトン~バディ・テイト 'BACK to BACK' などなかなか素晴らしいものがあるのですが、私としては今回の推薦盤 'LEFT ALONE '86' に収められたマル・ウオルドロン(ピアノ)とジャッキー・マクリーン(アルト・サックス)のパフォーマンスをあげます。
アルバム・タイトル曲の "Left Alone" や "Lover Man"、"Good Morninng Heartache" などもいいのですが、この "All of Me" は今から30年ほど前に強いインパクトを私に与え、ピアノトリオ中心に聴いていた好みが一変してホーン作品へと向かわせてくれるきっかけとなりました。キャリアから言ってもマルがリーダー格になると思いますが、彼のピアノトリオを従えてマクリーンの「泣きアルト」が心をわしづかみにします。ぜひ一度聴いてもらえたらと願っています。
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(CD)
P.S.
つい先日当店で常連の青年にこの "All of Me" を聴いてもらったら、ずいぶん感動して「この曲のパフォーマンスで急きょ上位に浮上しました!」と言って喜んでいました。